ザイフリボクの育て方や作り方について、解説しています。
■采振木 四手桜 バラ科/落葉小高木
・原産:日本、朝鮮半島南部
・鑑賞期:4~5月(花)、6月(実)
・樹形:模様木、斜幹、文人木、立ち木、懸崖
ザイフリボク(采振木)の特徴
たいへん実がつきやすいく、盆栽向きの木です。
本州似南の山野に自生していて育てやすく、春に白い花が咲き花が終わると若葉が輝きます。
そのあと実がなり、赤色の実が熟すと白く粉のふいた黒紫色になります。
白い花、変化する実が楽しめて秋には紅葉もしてくれます。
枝ぶりも細く、年数が経つにつれ徐々に黒っぽくなる幹や枝も見どころです。
若いころは枝や葉裏に軟毛がありますが、そのころにはなくなってきます。
庭木で人気のジューンベリーは近縁種です。
これをとりまきして盆栽に仕立てるのもいいですね。
ザイフリボクの年間作業表
状態 | 作業 | 追肥 | |
1月 | |||
2月 | |||
3月 | 剪定 | ||
4月 | 開花 |
玉肥 | |
5月 | 開花 | 芽摘 | 玉肥 |
6月 | 結実 | ||
7月 | 花芽分化 | 液肥 | |
8月 | 花芽分化 | 液肥 | |
9月 | 植替 | ||
10月 | 玉肥 | ||
11月 | 玉肥 | ||
12月 |
ザイフリボクの日常の管理
水やり
ザイフリボクは水を好みます。
土の表面が乾いたらたっぷり水をあげます。
施肥
美の多い木なので、植え替えのときは元肥、花の後は玉肥を施します。
実が落ちた後も秋まで(11月ごろ)玉肥を月1回やりましょう。
ザイフリボクの植替と用土
植え替えは基本用土で秋に行います。
直根を切ってやり、細い根を残してあげたいです。
夏越し・冬越し
ザイフリボクは、耐暑性・耐寒性に優れていますが、小さな鉢は夏の日差しが強い時期は遮光、冬はムロ入れを行います。
病害虫対策
病気はほとんど発生しないです。
害虫はアブラムシ、カイガラムシの発生に注意します。
ザイフリボクの作り方
剪定
ザイフリボクは充実した短枝の先端に花をつけます。
そのため強く伸びる徒長枝は、葉が5~6枚のところで1~2節のこして切り戻します。
短枝に花芽が分化してくるので短枝は残しますが、生長期にはさらに伸びてくる枝があるので、そのときは切り戻してあげます。
針金かけ
枝がまっすぐに伸びて面白くないので、枝の柔らかいうちにアルミ線をかけて曲付けします。
若木は柔らかいので、大きく曲をつけるのもいいです。
アルミ線は9~10月ごろに一度はずします。
繁殖 増やし方
ザイフリボクは挿し木、取り木、実生によってふやすことができます。
春に前年の枝を1~3節で切って挿す古枝挿しがおすすめです。
取り木も発根がよくやりやすいので、花が終わった後に取り木したいところを環状剥皮で取り木してみましょう。
実生にする場合は、熟した種子の果肉をよく洗ってから基本用土でとりまきします。
発芽は9月か翌年春となります。発芽から1年育てたら鉢上げします。
ザイフリボクのよくあるQ&A
Q ザイフリボクは丈夫で育てやすいと言われていますが、うどん病のような症状がみられます。
葉が白くなっていて、もしもうどん粉病ならどうすればいいのですか?
A ザイフリボクは強健種ですが、病気にならないわけではないです。
うどん病やアブラムシ、毛虫がつくといったことはあります。
あまり気になるようなら、ベニカスプレーなんかを使ってあげるといいです。
ザイフリボクの育て方 作り方まとめ
ザイフリボクは、花の数だけ実になると言われほど実つきのいい木です。
熟した実は食用にもなります。
まあ、盆栽では採れる数はしれていますが、庭木にすればジャムにして食べることもできます。
ただし、種が多いので苦手な人もいるかもしれないです。
ちなみにザイフリボクという名前は、風に揺れる白い花の様子が戦で使われる指揮具の采配(サイハイ)に似ているからです。