今回は、夏に花を咲かせるサルスベリについて解説するよ。
サルスベリの特徴
夏の暑くなるころに花が見られるサルスベリは、庭木でもよく見られます。
盆栽でも真夏に花が見られる貴重な木です。
花の咲いている期間が長いことから、百日紅(ヒャクジツコウ)とも呼ばれます。
春からのびだす枝は6月ごろにいったん止まります。その後夏にかけて伸びる枝先に花芽がついて開花します。
そして古い樹皮がはがれて、新しいすべすべした樹皮はとても美しい幹肌です。
そのため冬の寒樹も魅力のひとつです。
耐病性もあり街路樹に植えられるほどなので、木も強いので初心者にも育てやすいです。
猿滑 百日紅 ミソハギ科/落葉高木
◆原産/中国 ◆鑑賞時期/7~8月
◆樹形/模様木、根連なり、寄せ植え、文人木
サルスベリの盆栽の日常の管理
水やり
春から枝の伸びも旺盛で、開花の時期までの期間に水切れをしないようにしましょう。水切れをおこすと花がつきにくくなります。
開花中の夏の時期も水切れしやすいので、注意しましょう。
施肥
サルスベリは4~10月に月1回、骨粉やリン酸、カリ分を多く含んだ玉肥を施します。
植え替えと用土
根がおう盛にのびるので、1~2年に1回は植え替えたいです。寒さは苦手なので4月の八重桜が咲くころに基本用土で植え替えましょう。
新しい根がよく出るので、植え替えのときは古い土をしっかりとおとして、根を強めに切っておきます。
冬の管理
寒さは苦手なので、霜が降りる頃に室内など寒さから保護できるところに取り込みます。
植え替えのできる頃に、外に出します。
病害虫
アブラムシがよく発生します。芽がふくころから発生するので、早めに駆除するようにします。放っておくとフンで葉っぱが黒く汚れてすす病をひき起してしまいます。
サルスベリの作り方 作業のポイント
剪定
春先に前年の枝を2芽ぐらいのこして切り詰めて、春からの枝を伸ばしていきます。細かい短い枝を増やしたいのでこの時期に行います。
落葉後の剪定は、冬までに新梢が出てしまうこともあり、その状態で冬をむかえると枝をいためることになります。
夏までに強く伸びきってしまった春枝は梅雨のころまでに、2~3節残して切ります。
そうするとその後にのびてくる短い枝に花が咲くので、樹形を崩さず花が楽しめます。
太い枝や大きく切るのは、落葉後に行います。
針金かけ
サルスベリの幹肌は美しくみどころでもあるので、できるだけ針金を使わないで、剪定をメインに樹形をつくっていきます。
サルスベリの繁殖方法
春の新梢を使った春挿し、梅雨のころの梅雨挿しもできます。
サルスベリは活着が、大変よく太枝でもできるので、秋に切った枝をいったん埋めておいて、春にその枝を挿しても可能です。
実生をするなら、採った種をすぐにまく採りまきがいいです。
サルスベリの根伏せ
植え替えのときに切った曲のおもしろい根を、適当な大きさに切り1㎝程、根を表土に出すように植えます。
芽が出るまでは水コケで覆っておきます。
芽が出てきたらその枝をのばしていきます。
翌年に掘り出して、曲のおもしろい部分を幹として形を作っていきます。
まとめ
サルスベリはおう盛に枝を伸ばすので、剪定が好きな人にもおすすめです。
根伏せをしようと思っていなかったのに、植え替えで切った根をそのままに庭の隅に置いていたら、翌年に芽が出ていたなんてこともあります。
根伏せは模様のおもしろいも木を、作りやすいので挑戦してみてください。
挿し木で増やすのは、本当に簡単です。