エゴノキ

盆栽でエゴノキの育て方や特徴を解説していきます。

 

エゴノキの特徴

全国の雑木林に自生していて、初夏は花、夏から秋にかけては実も楽しめます。

ヨコ枝から出た短く充実した小枝の新梢先あたりに花が1~6個付きます。

花や実が垂れ下がるようにつき長く楽しめるのも特徴です。

白色の花のほかに、品種によっては淡紅色の花もあり、赤い筋の入った種類も人気が
あります。

落葉後も雑木として楽しめる細かい枝をもっていて、1年中楽しめる樹種です。

半懸崖にして下向きに咲く花を咲かせたり、文人木風に細い幹でつくり樹形を楽しんでもいいですね。

 

チシャノキ エゴノキ科/落葉小高木

◆原産/日本、朝鮮半島、中国 ◆鑑賞期/5~6月(花)7~10月(実)
◆樹形/模様木、立ち木、斜幹、半懸崖、懸崖、文人木

 

日常の管理

水やり

エゴノキは乾燥に弱いタイプなので、水切れに注意したいです。

施肥

4月、9月~10月に、リン酸、カリ分を含む玉費を施します。

7月、8月は薄めた液肥をあたえます。

エゴノキは濃い肥料や多肥になると枝が徒長したり実付きがわるくなることがあります。

植え替えと用土

エゴノキは3月下旬に基本用土で植え替えます(赤玉8:砂2、腐葉土1割ほど)1~2年に1回の間隔で行います。
根の周囲の巻根をほぐして整理し長く伸びた根を短く切り詰めておきましょう。
根の成長も早いので、根詰まりが起こらないかチェックします。

病害虫

コナカイガラムシの発生に気をつけます。

もし木が弱って落葉することがあったら、幹や葉脈を見て白い粉がいっぱいついていたら、竹ベラなどでこすり落とします。

冬越し

寒さには強いですが保護は必要です。

 

作業のポイント

剪定

花芽を見分けるのがむずかしいので、新芽のころまで剪定は控え5~6月ごろに花芽の着いていない徒長枝を、2~3芽のこして切ります。
短い枝に花がよくつくので、その後は勢いのある枝も先端をつまんでおきます。

短い枝が多くなることで、花つきがよくなり実も楽しめます。

針金かけ

エゴノキは枝が細い若木のうちに行います。
6月の新梢にかけるようにして枝が堅くなってしまうとできません。
太りも早いので針金が食い込まないようにしましょう。

繁殖

6月の新梢を3~4節に切って挿し木をします。
挿し木がうまくいって3年ほど育てたら、適当な鉢に植え替え針金かけと剪定で好みの樹形に仕上げていきます。

盆栽には、葉の小さいものが好まれます。

実生は10月ごろの実の割れた種を使って、基本用土にとりまきしてふやします。
発芽率はよく発芽した年の夏ごろに針金をかけ形つくっていきます。

 

さいごに

エゴノキの実は口にするとえぐみが強く、和名はそのえぐいからきています。
樹皮のなめらかでキメの細かいところや、楕円形で両端のとがった葉も魅力のひとつです。