盆栽は一般的な鉢植えにくらべて、鉢が小さく用土も少なめです。

用土、植え替えの作業は、木の生長のために大事な作業です。

とくに購入したばかりの、鉢は植えつけられてから、長い間そのままで売られていることが多いです。

作業を行う時期は、木の種類にもよりますが、盆栽を購入したら植え替えをまず行いたいです。

盆栽の植え替えをすることでの効果は

  • 用土のリフレッシュ
  • 根の整理

とくに根の成長が、おう盛な木や若い木は、年に1回行います。
木が成長してきた鉢なら、2年に1回ぐらいは植え替えをしたいです。

植え替えをしないと、強い根ばかりが生長して細かい根が少なくなることで生育が悪くなります。

植え替えのときは、太い根やむきの悪い根を切り、細かい根が多くなるように作業していきます。

盆栽の植え替え作業の手順

ここからは、盆栽の植え替えの主な手順を解説していきます。

植え替え作業を始める前に、必要なものを揃えます。

  • 用土(その木にあわせたも)
  • 土入れ
  • クマデ・コテ
  • ハサミ
  • 植え替える鉢

鉢も鉢底ネットをセットしておきます。
鉢底ネットを穴にあう適当な大きさにカットして、針金をU字型にまげて鉢に固定します。
鉢底に穴が開いているものは、針金をその穴に通して固定します。

盆栽を植え替えるとき、木は根が出たままになってしまいます。そのため作業はできるだけ素早く行いていです。

1、植え替える前は、鉢を乾かし気味にして、鉢の淵を軽くたたいて鉢から株を抜きます。

 

2、地表に生えているコケは、丁寧に剥がし植え替え作業中は乾かさないようにしておきます。
  コケは作業終了後にもどします。

 

3、抜いた株の根を、箸や竹へらなどを使って古い土を落とします。
  根をほぐしながらしっかり土を落とします。
  大きな木ならクマデを使ってもいいです。

 

4、さらに、水にざぶざぶとつけて根を洗って細かい古い土を落としてもいいです。

 

5、根を植え替える鉢を考えながら、水平に切ります。

 

6、このとき太い根や、向きが上を向いたりする根はえぐるように切っておきます。
  横に広がる根、細い根は残すようにします。

 

7、そのままで植え替えると根の部分に土が入りにくいので、隙間に新しい用土を埋め込んでおきます。
  霧吹きをかけて、湿らせると埋め込んだ用土がこぼれにくいです。

 

8、鉢底にごろ土(大粒の赤玉)を鉢底ネットが隠れるぐらい入れます。
  そこに元肥をいれます。

 

10、元肥がかくれるように、さらに用土を敷きます。

 

11、そこに木をのせ、木の底根部分を用土と密着させます。木の角度、向きを鉢と正面になるように合わせます。

 

12、木の位置が決まったら両側から針金で包むようにして、針金をねじって固定します。

 

13、用土を鉢の隙間に入れていきます。
   とくに大きい鉢は木と用土に、隙間ができないように箸や棒などでつつきながら隙間なく用土を入れます。
   表面の用土もコテなど使ってよくおさえておきます。

 

14、用土を入れ終えたら、鉢底の穴から濁った水が出なくなるまでしっかり水をあげましょう。
   そこに取っておいたコケをのせて軽くおさえる。

主な植え替えの作業を説明しました。
繰り返しになりますが、鉢の大きいぼんさいは、根鉢を崩して土を落とす作業に時間が掛かります。

あまり長い時間、土をおとした状態にしておくのも木を弱らせるので、事前に準備をしてから素早く行いましょう。

 

盆栽の用土の種類

一般的な鉢植えより土の重要度が高い盆栽は、木や樹齢などにあわせた用土が大切になってきます。

土の性質で通気性、排水性、保水性がポイントで、新しい土は、団粒構造をしていて隙間があるから、通気性、排水性もいいのですが、植え替えをせず用土が古くなってくると団粒構造がくずれて水はけがが悪くなり水もち、通気性も良くなくなるので、植え替え時には、新しい用土を使います。

 

盆栽に使用される代表的な用土を解説していきます。

 

赤玉土

土づくりのメインになる土です。
通気性、排水性も良く保水力もあるので多くの木に使えます。大粒、中粒、小粒と3種類あり小さい盆栽には小粒を使います。

市販では値段にも差があり種類も多いですが、細かい微塵が少ない硬質のものほどよいです。

 

鹿沼土

酸性の土でツツジ、さつきを植えるときに、赤玉土の代わりに使います。保水性が高いので、根の細い山野草の用土に混ぜて使うこともあります。

 

砂は富士砂、桐生砂といった山砂、川砂です。入手しやすいもので使用します。通気性や水はけの良さをたかめたいときに、そのまま使ったり混ぜて使用します。

竹灰

根腐れを防ぎたいときに余分な水分を吸収させるために使います。炭を大きめに砕いたものを根鉢の下において使う方法もあります。

ケト土

繊維質、保水性が高い粘土のような土で、石つき盆栽さコケ玉をつくるのに使います。

 

用土の作り方

多くの盆栽は赤玉土を中心にうえることができます。
ここでは、代表的な配合の用土の作り方を紹介します。

根の数が増えてきたら赤玉の割合を増やすようにします。
赤玉土8に砂2の割合を基本にして、根の数の少ないときは赤玉土5割、砂5割で植え替えます。

鉢に根が回り増えてきたら、植え替えの時に赤玉土の割合を増やしていきます。

 

用土の作り方手順

  1. 用土をふるう4mm目と1mm目の間に残った赤玉土と砂を用土に使います。
  2. 大きい粒を鉢底につかい小さい粒は上に入れると、水が鉢底まで流れやすくなります。
  3. 砂もふるいでふります。
  4. 赤玉土、砂を土入れで8対2で混ぜます。
  5. 均等になるようによく混ぜます。

竹灰を1割ほど混ぜてもいいです。

この手順で作った用土なら5号鉢ぐらいまで使えます。

 

まとめ

植え替えは盆栽にとって重要な作業です。
用土も盆栽用に用意する必要があります。