盆栽といったら松のイメージがありますが、花を楽しむもの実なりのようすを楽しんだり、林の木をそのまま鉢にうつしたようなものと、様々な盆栽があります。
それに、いままでは下草として添え物のような、扱いだった草花を盆栽に仕立てて楽しむ草もの盆栽(山野草)も人気が高まっています。
大きくて立派な盆栽より、比較的小さめで観葉植物のように楽しむことも多いです。
盆栽を選ぶときに、知っていたい木の種類、選び方を解説していきます。
盆栽の分類
もともと盆栽の世界では、マツ類に代表される常緑針葉樹を「 松柏盆栽 」その他を「雑木盆栽 」と大きく分けていました。
常緑の松柏盆栽は「常緑木盆栽」「クロキ盆栽」といわれ、お祝いの場に用いられ格が高く扱われていました。
松の盆栽以外を「雑木」といったあつかいだったんですね。だから盆栽といえば、松というイメージが強いですよね。
最近は何十年もかけて丹精込めて育てるより、四季の変化を感じさせてくれる植物として、盆栽で花や実を楽しむ人も多いです。
格式高く育てることより、成長の変化つくり込みを見ることが楽しいものに、人気がでてきています。。
大きく分けると盆栽には、「花もの盆栽」「実もの盆栽」「雑木盆栽」「松柏盆栽」「草もの盆栽」と分けることができます。
それぞれの特徴を順番に、解説していきます。
花もの盆栽
季節ごとの開花が見る人の目を和ませてくれます。香りのよいものもなかにはあります。
木の形づくりをするより、花を咲かせることをメインにしていて、初めての人でも育てやすい種類も多いです。
枝ぶりを整えながら全体の形をつくり、花とのバランスをよく育てるのは、ベテランでもやりがいの感じられる樹種にもなります。
花もの盆栽は花を楽しむだけでなく、実がついてさらに楽しめるものもあります。
代表的な花もの盆栽として、ウメ、ボケ、サツキなどがあります。
実もの盆栽
実もの盆栽は、どちらかといえば花を楽しむより、実をたわわに実らせ美しい色に変化する、実なりのようすを楽しみます。
特に庭木の花がさびしい時期に鑑賞できるのもいいです。
小さい盆栽だと実は小さいものが多いですが、カリンのように大きな実がつくものもあります。
実がつかなくても雑木として楽しめるのも特徴です。
実もの盆栽には、カリン、ヒメリンゴ、ロウヤガキなどがあります。
雑木盆栽
葉物盆栽ともいわれ新芽から緑葉の色の変化、秋の紅葉、落葉、葉を落とした枝ぶりと、季節によって変化するところが見どころです。
寄せ植えや様々な樹形をつくれものが多いです。
雑木盆栽は、生育がおう盛な樹種が多いので初心者にも育てやすいです。
おう盛な分こまめな手入れが必要ですが、手をかけてつくり込むのも楽しみのひとつです。
雑木盆栽は、カエデ、ケヤキ、ヒメシャラなどがあります。
松柏盆栽
力強さ、風格のある樹形や枝ぶりを時間を掛けてつくられるものが多いです。
年月を感じさせる幹肌が重要で、常緑の葉も手入れが必要です。
難しそうなイメージもありますが、性質は強く枯れにくく枝も折れにくいので扱いやすいです。
樹形も豊富につくれる盆栽なので技術を磨くのにも適しています。
松柏盆栽には、クロマツ、ゴヨウマツ、シンパクなどあります。
草もの盆栽
盆栽を飾るときに「添え」として置かれていた竹やササ、コケ、山野草などを草本性の盆栽のことをいいます。
最近では「添え」ではなくメインとして楽しむ人も多く、取り扱いが楽なのも人気で、手軽に盆栽のような楽しみかたを、してみたい人にもむいています。
草もの盆栽には、フウチソウ、キキョウ、ダイモンジソウなどがあり、単体で育てたり寄せ植えにして、楽しんだりします。
最初は小さいものがおすすめ
初めて盆栽を購入する場合は、比較的小さいものからがおすすめです。
盆栽は大きさで分けると、樹高が50㎝以上を「普通盆栽」20~50㎝を「中品盆栽」20㎝以下を「小品盆栽」としています。
さらに小さいのを「ミニ盆栽」ともいいます。
単純に大きいものの方が年月も掛かっていますし、作業量も手間もかかります。
もちろん価格も高価になります。
はじめは、小さめのものから始めて一通りの作業に慣れ小さなものを、いくつか育ててから、大きいものに挑戦する方がいいと思います。