盆栽は日当たり、風通しのいい場所に置くのが理想の置き場所です。
鉢をまとめて管理しやすい環境に置いておくのも良い方法です。
場所としては、日当たりの良い庭がいいのですが、マンションのベランダや、屋上でも育てることができます。
室内に置くときは、入れっぱなしにしないで夜間は夜露にあてるようにしましょう。
室内やベランダで夜露に当たらないなら、葉水をする必要はあります。
盆栽の日常管理で、具体的にどんなことにきをつけるのがいいのか、順番に解説していきます。
棚づくり
盆栽を管理しやすくするのに、棚があると水やりなど作業がしやすいです。
ミニ盆栽ぐらいの大きさなら、パイプで組んだ棚にヨシズなどで夏場は日よけ、冬場にはシートで保温します。
中品盆栽ぐらいはコンクリートやブロック、厚手の板を組み合わせて棚にします。
針金と釘などで落下防止の柵を張っておくと安心です。
日当たり
日当たりは、日に4~5時間は日照がほしいです。
できるだけ日当たりのよい東南側におき、西日は避けたいです。
夏場の日差しの強い時間帯は、乾燥も速くなり葉をいためる原因にもなるので、遮光するようにします。
とくにベランダやコンクリートの上は、輻射熱で温度が上昇しやすいので、人工芝を張って上昇するのを押さえたいです。
風通し
盆栽は風通しが悪いと、病害虫の発生しやすくなってしまいます。
棚で管理すると盆栽を管理しやすいうえに風通しも良くなります。
水やりのしやすさも考えると、高さは70~80㎝の棚がベストです。
置くとときは、風通しをよくするために、余裕をもって並べます。
風の強い日は倒れたり落下も考えられるので、針金と釘で柵をつくったり紐で固定して落下対策を行いましょう。
水やりのコツ
水やりは、季節や置き場所の環境、樹種の違いなどいろいろ条件によって変わってきますが、基本は、鉢土の表面が白っぽく乾いてきたら、たっぷりと鉢底から水がぬけるぐらいあげます。
盆栽は木に対して鉢が小さいく、土の量も少量で乾くサイクルが早いです。
暑い夏場は1日2~3回、春先でも風の強い日は乾きが早いから、できれば1日2度ほど水やりをしたいです。
冬場は2~4日に1回ぐらいでいいです。
水やりのサイクルは土と植え替えの頻度で変わってきます。
そのうえで土の乾きが遅い鉢は、根詰まりなど何かトラブルがある場合もあるので、注意したいです。
葉が茂っている木は葉にもたっぷりかけ、さらに根元にもしっかり与えます。
コケを張っている鉢は乾きがわかりにくいですが、よく見て根元へしっかり与えましょう。
施肥方法
盆栽は土の量がすくないから、肥料は重要です。
肥料の種類として、花もの実もの盆栽は混合肥料(N-P-Kをそれぞれ含んだもの)、雑木と松柏は窒素が主体の肥料を使います。
メインに緩効性肥料の「玉肥」速効性の液肥も規定倍数に希釈してから、水やり代わりに施します。
石つき盆栽のような玉肥が置きにくいときも液肥で施します。
夏の管理
盆栽の樹種のなかには、強い夏の日差しに弱いものがあります。
モミジ、ブナ、ヒメシャラのような雑木類、エゾマツ、コメツガなどの松柏類です。
その他、ウメモドキ、ボケ類、ツタなども水切れを起こしやすい樹種です。
こういった樹種は、寒冷紗やヨシズで日よけを行います。
夜間は夜露が当たるように取り外すようにします。
寒冷紗やヨシズで日よけ対策が無理なら、午後の強い日差しや西日が当たらないところに置いたりして、遮光するようにしましょう。
冬越し
寒さに弱い樹種は、冬に保護が必要です。
キンズなど温暖地に自生する樹種、ヒメシャラ、モミジ、ケヤキなどの枝の細い雑木類などは、冬場に保護の対象となります。
その他、寄せ植えや浅い鉢に植えられたものも根を霜で傷めやすいので、保護しましょう。
秋に植え替えをしたものや樹勢が弱いものも保護、管理が必要です。
まとめ
盆栽の日常管理について解説してきました。
鉢の数が少ないうちは、いいのですが、数が増えてくると水やりのように毎日行う作業のためにも、棚があった方が作業しやすいです。