ウメ,盆栽,育て方,つくり方

1月から3月にかけて咲く花は、赤や白、一重、八重などがあります。

暑さや寒さにも強く剪定にも強いので、初心者でもあつかいやすいといえます。

ここでは、ウメ盆栽の育て方、作り方を説明していきます。

梅の木の特徴

古くは万葉集から日本で親しまれていて庭木や鉢花でも人気の花木です。園芸の品種は300種類以上で、盆栽には原種系の強健な野梅が多いです。

その中でも「寒紅梅」「思いのまま」「道知返」などの野梅性がよくつくられます。

切り込みにも強い樹種なので、樹形も作りやすいのも梅の長所です。

 

梅 バラ科/落葉小木高木 ◉原産/中国 ◉鑑賞期/1~2月(花の時期)

 

おすすめの樹形

模様木、文人木、斜幹、蟠幹、半懸崖

 

梅の日常の管理方法

水やり

鉢土が乾いたらたっぷりあげます。

肥料

梅は真夏を除いて4月から10月まで、月に1回の玉肥と、月に数回の薄めた液肥を水やり代わりに施します。

肥料が足りないと枝が細くなったり、落葉が早くなったりして栄養が不足のため花芽がつかないことにもなります。

 

植え替えと用土

最低でも2年に1回、できたら木が小さいうちは毎年植え替えてあげたいです。

時期は9月中旬から10月中旬がよく、その時期を逃してしまったら2月下旬の花が終わるまでに行いましょう。

梅の植え替え用土は基本用土(赤玉8:砂2)に1割ほどの腐葉土を細かくして混ぜたものを使います。

 

冬越し

梅の盆栽の冬越しは、基本寒さには強いので、関東以西は野外で冬越し可能です。

土が凍るようなら室内に入れるか、寒冷紗を覆ってもいいです。

 

病害虫対策

4月のアブラムシと、5~6月の黒星病には注意です。

 

梅の盆栽の作業のポイント

 

芽摘み

春は新芽が6~7枚開いたら、1枝に葉が4~5枚になるように、先端の芽は指で摘んで取ります。
梅のは枝が伸びすぎると、花がつきにくくなってしまうので、
この作業によって次回の花を短い枝につけることができます。

 

葉刈り

花の咲いた部分は葉芽がつきにくいので、枝全体に花がつきすぎるようなら6月に、枝の元に近い葉を葉柄だけ残して葉刈り(葉をとる)をしておきます。

そうすると次の年に全体が花芽になってしまうことが防げます。

 

剪定

梅は花の咲いた後の剪定が大事で、葉芽を1~2つ残すように剪定します。
できるだけ枝元に近い芽を残し芽のすぐ上で切りましょう。

徒長枝も先端を切りつめ勢いを止めておきます。

 

折りだめ

ウメは枝をあまり長く伸ばさないほうがよく、伸ばし過ぎてしまうと花がつきにくくなってしまいます。
伸びすぎた枝は6月ごろ半分ぐらいで折っておきます。

折って取ってしまうのでなく折ってそのままにしておきます。
そうしておくと枝元に花がつきやすくなります。

 

梅の盆栽の針金かけ

新芽が柔らかいうちに作業します。
針金で上に向かって伸びる枝を伏せるようにかけ、落葉する前に外し形をつくっていきます。

 

増やし方

2月に接ぎ木をするか、梅雨のころ挿し木で増やすことができます。
実生も可能ですが、実生の場合同じ品種になるかは、わからないので台木として育てましょう。

 

さいごに

梅は花の美しさが楽しみのひとつですが、剛健で育てやすいので樹形つくりや剪定も行いやすく初心者にもおすすめです。

長い時間育てた幹も魅力の一つになってきます。